これは英文法の基礎知識「可算名詞・不可算名詞って何?知らないとなんか困るの?」という英語初心者レベルの方のための記事です。
こんな方におすすめ
- 可算名詞・不可算名詞ってそんなに大事なの?
- 可算名詞・不可算名詞の見分け方とか使い方がよくわからない。
- そもそも可算名詞・不可算名詞ってなに?
英語講師歴13年+、18歳から69歳まで述べ300人以上に英語を教えてた私Katzが「英語の可算名詞・不可算名詞」の見分け方や使い方、そして知らないと大変なことになる例、などを説明していきます。
この記事でわかること
なぜ英語は可算名詞・不可算名詞を区別しているのか
可算名詞・不可算名詞それぞれの正しい使い方
(音声のみのYouTubeです。聞き流し学習にご活用ください)
目次
そもそも可算名詞・不可算名詞ってなに?
はいこれは、読んで文字のごとく
可算名詞=数えられる名詞
不可算名詞=数えられない名詞
です。ただその判断の基準は、、、結構曖昧ではあります。
ざっくり言うと要は
形がはっきりとしていて、1つ、2つ…とはっきり数えられるもの=可算名詞です。
↓に可算名詞・不可算名詞の代表的な例を挙げています。
前述の通り多くの場合、だれが数えてもひとつふたつ…となるものは可算名詞、それ以外(例えば、決まった形がない(water)や目に見えない(air)、小さすぎて数えられない(salt)など)は不可算名詞扱いになります。
ただほとんどの名詞が可算名詞・不可算名詞両方の意味を持っており、その判断は文脈でするしかないという場合が多いです。(これが英語をややこしくさせている理由のひとつですね)
大丈夫。練習問題を解いていくと、なんとなく分かってきますので安心して続けましょう。

注意ポイント
可算名詞には冠詞a/anをつけることができますが(〇 a banana)、
不可算名詞にはつけられません(× a rice)
さっそく問題を解きながらひとつひとつ理解してみましょう。
練習問題1
可算/不可算名詞を意識しながら、日本語を英語にしてみましょう。
1.彼はバナナを1本食べた。
2.彼女は米が好きだ。
3.私たちには水が必要だ。
4.ここには素敵なビーチがある。(There is~を使って)
解答1
1.彼はバナナを1本食べた。
He ate a banana. 🍌(可算名詞)
2.彼女は米が好きだ。
She likes rice. 🍚 (不可算名詞)
3.私たちには水が必要だ。
We need water. 💧 (不可算名詞)
4.ここには素敵なビーチがある。(There is~を使って)
There is a nice beach here.⛱(可算名詞)
数えられるもの(可算)、数えられないもの(不可算)の定義、なんとなーくわかってきましたか?
単数形と複数形
可算名詞には「単数形(a banana)」と「複数形((some) bananas)」の2つの形がありますが、
不可算名詞には、単数形しかありません(〇water , 〇 some water × a water* × waters )。なぜなら数えられないから、です。
但し、a (glass of ) water = (グラス一杯の)水 という言い方はありますので後述します。
一般的な話をする時は「複数形」(可算名詞の場合)
私は犬好きです(=犬全般が好き)= I like dogs.
*「犬(可算)という生き物全般」としたいときには複数形を使用します。
私はロックミュージックが好きです。
I like rock music.
*「ロックミュージック(不可算)というもの」のときはそのまま=単数形です。(もちろん不可算名詞には複数形の形がないからです)
some, any は、可算名詞、不可算名詞両方に使うことができます!
私たちは数曲歌った。
We sung some songs(可算).
私たちはいくつかの音楽を聴いた。
We listened to some music(不可算).
何か音楽を聴きましたか?
Did you listen to any music(不可算・疑問)?
不可算名詞は、単数扱い
大切なのでもう一度言います。
不可算名詞=常に単数形
そもそも「1つ、2つ、、、と数えられない」のでもう全部「1つ」なんです笑
ここには水がある。
There is water here. (× There are water here.)
砂糖は甘い。
Sugar is sweet. (× Sugar are sweet.)
時は金なり。
Time is money. (× Time are money.)
練習問題2
名詞の可算/不可算を意識しながら、日本語を英語にしてみましょう!
5.それはあなたのせいじゃない。単なるアクシデントだ。
It's not your fault. It ( ).
6.コーヒーに砂糖は入れますか?
Do you want ( ) in your coffee?
7.困った時に助けてくれる友達はいますか?
Do you have( )who helps you when you are in trouble?
8.昨夜は、友達何人かと遊びに出かけた。
I went out with ( ) of mine. (*ヒント a friend of mine=私の友だちの一人)
9.ベジタリアンというのは肉を食べない人のことです。
A vegetarian is a person who doesn't eat ( ).
10.いくつかの外国語を話しますか?(*外国語 foreign language)
Do you speak ( )?
解答2
5.それはあなたのせいじゃない。単なるアクシデントだ。
It's not your fault. It (is just an accident.).
accident=可算名詞(事故、出来事)
6.コーヒーに砂糖は入れますか?
Do you want ( sugar ) in your coffee?
7.困った時に助けてくれる友達はいますか?
Do you have( a friend )who helps you when you are in trouble?
be in trouble=面倒なことになる、困ったことになる
8.昨夜は、友達何人かと遊びに出かけた。
I went out with ( some friends ) of mine.
9.ベジタリアンというのは肉を食べない人のことです。
A vegetarian is a person who doesn't eat ( meat).
10.いくつかの外国語を話しますか?(*外国語 foreign languages )
Do you speak ( any foreign languages)?
不可算名詞を数えるには…
不可算名詞でも、「入れ物に入れる」「a ~ of」などをつけると、数えることができるという例をご紹介します。
例:
I eat a bowl of rice every day. 私はお茶碗1杯のご飯を食べます。(× a rice)
I'll give you a piece of advice. あなたにアドバイスを一つあげよう。(× an advice)
Could I have a glass of water? 水を1杯いただけますか?
(これは a water と言うこともできます。意味としては a (glass of )water が省略されたものです)
練習問題3
さっそく練習しながら確認です。⬇️の表現を上手く使って、それぞれの日本語を英語にしてみましょう☆
使う表現
a glass of~ / a cup of ~ / a slice of~ / a piece of~ /a bag of~ /a box of~
1.ビールを1杯いただけますか?
2.コーヒーを1杯いただけますか?
3.私は朝食にパンを一枚食べた。
4.彼女はケーキをひと切れ食べた。
5.私は塩を一袋買った。
6.人生はチョコレートの箱のようなものだ。
解答3
1.ビールを1杯いただけますか?
Could I have a glass of beer?
2.コーヒーを1杯いただけますか?
Could I have a cup of coffee?
3.私は朝食にパンを一枚食べた。
I had a slice of bread for breakfast.
4.彼女はケーキをひと切れ食べた。
She had a piece of cake.
5.私は塩を一袋買った。
I bought a bag of salt.
6.人生はチョコレートの箱のようなものだ。
Life is like a box of chocolate.
可算と不可算で意味が変わる名詞たち(重要です)
実は、名詞って「可算/不可算」両方持っていることがよくあります。
そして、それぞれが意味や使い方が微妙に違う。。。これが英語をちょっとややこしくしている原因です…
ここでは代表的な名詞の「可算名詞としての意味」「不可算名詞としての意味」を見ていきます。
これが理解できると、なぜ可算名詞・不可算名詞に注意しなければならないのか、がわかるはずです。
例:hair
(不可算)She has very long hair. 彼女は髪が長い。
(可算)There is a hair in my soup! 私のスープに髪の毛(1本)が入ってる!
ここで、There is hair in my soup. としてしまうと「大量の髪の毛」が入ってる(怖いっ!)イメージになります😅
このように、同じhairでも
不可算名詞のhair=髪(全体)
可算名詞のhair=髪の毛(特定の)
と、違う意味を表します。
可算と不可算で意味が変わる名詞は他にもあります。

これはほんの一部です。全てを覚える必要はありません(というか、そんなことは多分不可能)。それぞれの単語に出会った時に「これはどっちだ?」考えれば十分です。
たくさんの、少々の
「たくさんの・少々の」などの表現はいくつかあります。
それぞれルールがあるので、それぞれの表現を見ていきましょう!
1.可算名詞にしかつけられない
2.不可算名詞にしかつけられない
3.可算・不可算名詞両方に使える
可算名詞にしかけられない=many(たくさんの) a few (2,3の)
I have many friends. 私にはたくさんの友だちがいる。
I have a few cars.私は車を数台持っている。
不可算名詞にしかつけられない=much(たくさんの)a little(少しの)
I don't have much money. 私はお金をあまり持っていない。
I have a little money. 私はお金を少しだけ持っている。
可算名詞・不可算名詞両方に使える=a lot of / lots of (👈コレ便利!)
可算名詞、不可算名詞どちらにも使えるので、迷うことがありません。困った時はこれを使いましょう!
I have a lot of (lots of) friends. (可算名詞)
I have a lot of (lots of) money. (不可算名詞)
練習問題4
可算名詞・不可算名詞どちらの形を選べば、日本語のニュアンスになるか考えてみましょう。
例: 売店で新聞を買った。
I bought 〇a paper / paper at a kiosk.
1.場所がないから、あなたはここには座れないよ。
There isn't any ( a room / room ), so you can't sit here.
2.うちにはゲストルームがあるから、今夜泊っていいよ。
We have ( a guest room / guest room ) , so you can stay at my place tonight.
3.チキンとビーフ、どちらがよろしいですか?
Which would you like, ( a chicken / chicken ) or ( a beef / beef )?
4.コーヒーを一杯、いただけますか?
Could I have ( a cup of coffee /a bag coffee ) ?
解答4
1.場所がないから、あなたはここには座れないよ。
There isn't any ( a room / room ), so you can't sit here.
*room=(可算名詞=部屋/不可算名詞=空間、場所)
2.うちにはゲストルームがあるから、今夜泊っていいよ。
We have ( a guest room / guest room ) , so you can stay at my place tonight.
*room=(可算名詞=部屋/不可算名詞=空間、場所)
3.チキンとビーフ、どちらがよろしいですか?
Which would you like, ( a chicken / chicken ) or ( a beef / beef )?
*a chicken(可算名詞=ニワトリ)chicken(不可算名詞=チキン(料理))
4.コーヒーを一杯、いただけますか?
Could I have ( a cup of coffee / a bag of coffee ) ?
*コーヒーを入れる入れ物として適切なのはcup
今回の例文全部の音声です。復習や発話練習に使ってくださいね。
まとめ
可算名詞・不可算名詞
可算名詞=1つ、2つ…と数えられる形がしっかりとあるもの
不可算名詞=しっかりとした形がない、目に見えない、小さすぎる…もの
でも入れ物に入れると不可算名詞も数えられる(a glass of water, a bag of salt...)
可算名詞には「単数形」「複数形」/不可算名詞はいつも「単数形」
「一般的な話をする時」は(犬というもの、音楽全般、など)可算名詞は「複数形」を使う
可算名詞/不可算名詞で意味が全く違うことがあるため注意
可算名詞・不可算名詞、日本語では馴染みのない感覚ですが、見分け方や使い方、注意点が分かってもらえたら嬉しいです。