省略できる関係代名詞とできないものの区別ができない。そして、関係代名詞の「what」ってどうやって、いつ使うの?という方に向けた記事です。
こんな方におすすめ
- which/who/thatの関係代名詞の基本は理解できている
- 省略できる関係代名詞と出来ないもの、その判断がよく分からない
- 関係代名詞としての「what」の使い方がイマイチわかってない
- 関係代名詞「what」を使った例文をたくさん見たい
こんな人が書いています
独学で英検1級と通訳案内士合格。英語講師歴13年+、18歳から69歳まで述べ300人以上に英語を教えてきた私Katzが、一歩踏み込んだ「関係代名詞」の使い方とその魅力をお伝えしていきます。
目次
今回も、関係代名詞をさらに詳しくみていきます。一見ややこしく小難しく見える文章でも、分解してみるととーってもシンプルな作りだったりします。是非、苦手意識を一旦横において、読み進めてみてくださいね!
関係代名詞 - 省略できる?できない?
関係代名詞には実は「省略できる」ものと、「省略できない」ものがあります。会話では、省略できるものはほぼ省略されてしまうので、このルールを知っておけば混乱しなくてすみますよ^_^!
「省略出来る関係代名詞」=主語以外が関係代名詞になったもの
「省略出来ない関係代名詞」=主語が関係代名詞になったもの
省略できる関係代名詞
「省略できる関係代名詞」とは、主語以外が関係代名詞になったもの、です。
では、関係代名詞が主語なのか、それ以外なのかを、どうやって見極めるのかというと…
文の成り立ちを見ればわかります!
さあ、この関係代名詞whichは、省略できる?省略できない?
彼女は私が去年買ってあげたそのバッグがお気に入りだ。
She likes the bag which I bought last year.
上の文章ができるまでの過程を見ていきましょう。
step
1
まずは①基礎と②説明、2つの文章を作ります。
①She likes the bag. (彼女はそのバッグがお気に入りだ。)
②I bought it last year.(私はそれを去年買った。)
step
2
①と②で共通するもの(名詞)を見つける。
①She likes the bag. ②I bought it last year.
step
3
共通する名詞のうち、②説明の方にあるものは、その文の主語?それともそれ以外?
②I bought it last year. => このitは、目的語=主語以外=>「省略できる関係代名詞」になる
step
4
②説明を関係代名詞の形に変える。
②I bought which last year. => 関係代名詞は必ず文の先頭=> which I bought last year.
step
5
①と②を関係代名詞でくっつけて完成。
She likes the bag which I bought last year.
そしてもちろん、このwhich は「省略できる関係代名詞」なので、最終的には
このwhich は「省略できる関係代名詞」なので、最終的には
She likes the bag (which) I bought last year.
となります。
省略できない関係代名詞
「省略出来ない関係代名詞」=主語が関係代名詞になったもの
こちらも同じ様に文章の成り立ちを見ながら確認してみましょう。
彼女は有名レストランを経営するその男性のことが好き。
She likes the guy who owns the famous restaurant.
step
1
まずは①基礎と②説明、2つの文章を作ります。
①She likes the guy. ②He owns a famous restaurant.
step
2
①と②で共通するもの(名詞)を見つける。
①She likes the guy. ②He owns a famous restaurant.
step
3
共通する名詞のうち、②説明の方にあるものは、主語?それ以外?
②He owns a famous restaurant. => このheは、主語=「省略できない関係代名詞」になる
step
4
②説明を関係代名詞の形に変える。
②who owns the famous restaurant (* 関係代名詞は必ず文の先頭)
step
5
①と②を関係代名詞でくっつけて完成。
She likes the guy who owns the famous restaurant.
そしてもちろん、このwhoは「省略できない関係代名詞」なのでこれが正解となります。
…とここまで細かく説明してきましたが、要は、
ポイント
関係代名詞の後ろに主語がある=その関係代名詞は省略できる、と覚えておくといいですよ!
(関係代名詞の後ろに主語があるということは、その関係代名詞は主語ではないから)
関係代名詞「What」
ここでは、関係代名詞のwhat と where の使い方を説明していきます。
関係代名詞のWhat「〜こと/もの」「どんな〜でも」
関係代名詞のwhatは、他の関係代名詞(which/that/who)とは大きく違う特徴が1つありますのでそこを理解しましょう。
関係代名詞whatの特徴
他の関係代名詞と違い、関係代名詞を使って説明したい名詞(先行詞と呼ばれます)も一緒に含む
関係代名詞what=thing(s) that(which) 「〜こと」「〜もの」
これだけだときっと、なんのこっちゃ分からないと思うので例文で見ていきましょう。
私が言ったことは真実だ。
step
1
まずは①基礎と②説明、2つの文章を作ります。
①The thing is true. (それは真実だ)② I said it.(私がそれを言った)
step
2
①と②で共通するもの(名詞)を見つける。
①The thing is true. ② I said it.
step
3
②説明を関係代名詞の形に変える。
② I said it. --> I said that(which). --> that(which) I said.
step
5
①と②を関係代名詞でくっつける。
①The thing is true. ②that(which) I said
The things that(which) I said are true.
先に述べたように the thing(s) that(which)=関係代名詞what になるので…
What I said is true. 私が言ったことは真実だ。
とすることができます。
他にも関係代名詞whatを使うと、
・What I saw 私が見たもの
・What I want 私が欲しいのもの
・What I like 私が好きなもの
・What I do 私がすること
、、、
など、いろんな表現を作ることができます。
また文脈によっては「どんな〜でも」という意味で使われることもあります。例えばこのような文です。
You can do what you imagine.
あなたが想像することはどんなことでも出来るでしょう。
練習問題
さあ、今回はたくさんやってきましたが、慌てなくて大丈夫。問題を解きながらひとつひとつ確認していきましょう!
*関係詞が「省略できる」ものであれば是非省略してみましょう。
1.彼女は私が夕飯を一緒に食べた女性です。(had dinner with)
2.あなたが見ていたその男性は、私の弟です。(look at)
3.私がタイ(Thai)で泊まった(その)ホテルは居心地が良かった。
4.私が生まれた所は、新鮮なシーフードが有名です。(be famous for)
5.あなたが聞いたことは、嘘です(a lie)
6.私が欲しいものは、休日です。
7.次になにが起こるかはあなた次第だよ。
8.話す内容(あなたが何を話すか)はお任せします。
9.どこで会うかは彼女に任せています。
10.僕が知りたいことは、あなたの名前とLINEの連絡先だ。(LINe address)
11.私達が昨日行ったそのカフェは、酷かった。(terrible)
解答
*わかりやすいように「省略できる関係詞」は(which/that)という風に書いています。
1.彼女は私が夕飯を一緒に食べた女性です。
She is the woman (who) I had dinner with.
have dinner with~ 〜と一緒に夕食を食べる/She is the woman. + I had dinner with her.
2.あなたが見ていたその男性は、私の弟です。
The man (who) you were looking at is my brother.
look at~ 〜を見る / The man is my brother. + You were looking at him.
3.私がタイ(Thailand)で泊まった(その)ホテルは居心地が良かった。
The hotel (that) I stayed in Thailand was comfortable.
comfortable 心地がよい/ The hotel was comfortable. + I stayed there in Thailand.
4.私が生まれた所は、新鮮なシーフードが有名です。
The place (where) I was born is famous for fresh seafood.
be famous for~ 〜で有名だ/ The place is famous for fresh seafood. + I was born there.
5.あなたが聞いたことは、嘘です(a lie)
What you heard is a lie.
6.私が欲しいものは、休日です。
What I want are holidays.
7.次に何が起こるかはあなた次第だよ。
What happens next is up to you.
up to 人 (人)次第 =何かを選ぶ際「あなた次第だよ。あなたに任せるよ」(It's) Up to you.
8.話す内容(あなたが何について話すか)はお任せします。
What you talk about is up to you.
9.どこで会うかは彼女に任せています。
Where we meet is up to her.
10.僕が知りたいことは、あなたの名前とLINEの連絡先だ。
What I want to know are your name and LINE address.
11.私達が昨日行ったそのカフェは、酷かった。
The cafe (that/which) we went to yesterday was terrible.
terrible ひどい/ The cafe was terrible. + we went there yesterday.
まとめ
- 「省略出来る関係代名詞」=主語以外が関係代名詞になったもの
- 「省略出来ない関係代名詞」=主語が関係代名詞になったもの
- 要は、関係代名詞の後ろに主語がある=その関係代名詞は省略できる、ということ
- 関係代名詞whatは「〜こと/〜もの」「どんな〜でも」という意味の名詞を作れる
関係代名詞は、一度その成り立ちが理解できれば色々な文章に応用できます。話すことはもちろんのこと、英語の記事も読みやすくなります。(なぜなら関係代名詞は書き言葉により多用されているから)
インターネットが当たり前になっているこのご時世、英語でも情報収集ができるということは、とんでもなく有利なことです。これから英語を学ぶ際は、話す英語だけでなく是非「読む英語」にも目を向けることをおすすめします!
関係代名詞について、もっと基礎を確認したいという方はこちらの記事もおすすめです。→関係代名詞(which/that/who)仕組みからわかりやすく説明します。